肩こり頭痛に悩んだときの治し方!簡単ツボ押し&ストレッチ
肩こりが激しくなると、頭痛を引き起こしてしまう方も多いのではないでしょうか?実は、「肩こり」と「頭痛」の原因には共通点があり、あなたを悩ませるこの2つの症状は密接に関係しているんです。
この記事では、肩こりが頭痛を引き起こす原因と、”肩こり頭痛”を治す方法をご紹介しています。これでデスクワークも捗るかも?肩こり頭痛がつらいときは、ツボ押しとストレッチを取り入れてみてくださいね。
監修者:西 純一先生(柔道整復師)
- この記事の目次
ひどい肩こりが頭痛を引き起こすのはなぜ?
人間の正常な姿勢は背骨がS字になっている状態
正常な状態であれば人間の身体を横から見た時、背骨はS字カーブ状になっており、首の部分では少し前に反っているのが正常です。
頭の重みで筋肉に負荷がかかると肩がこる
その背骨の軸より頭が前に倒れてしまうと、頭の重みを首の筋肉が支え続けなければならない為に筋肉は緊張して、疲労した筋肉は硬くなります。
一般的に言われる「肩こり」という部分は、僧帽筋という「首」の筋肉が硬直してしまっている状態です。頭蓋骨の後ろの部分から始まっているので頭の付け根にある神経を圧迫して後頭部辺りの頭痛を引き起こします。
肩がこると血流が頭にいかず、酸欠に…。頭痛が起こる!
硬くなった筋肉により血管を圧迫してしまうので、脳にいく血流が阻害され酸素が不足し後頭部以外の頭痛の原因にもなります。場合によってはめまいや吐き気などが起こることもあり得ます。
肩こり頭痛を引き起こす姿勢は日常生活に潜んでいる
現代の生活においてパソコンやスマートフォンは欠かせない物ですが、画面内にある細かい字を見るのにモニターに集中していると、どうしても頭が前に出て首の筋肉が緊張しやすくなってしまいます。
他にも本を読んでいる時や、細かい作業をする方(事務作業、お裁縫等)も同様の姿勢になりがちです。最近ではお子さんもポータブルゲームをしたりするので、猫背のように姿勢が悪くなっている子が非常に目立ちます。
頭痛の種類は2つある!肩こりが原因となるのは“緊張型頭痛”
緊張型頭痛
この『緊張型頭痛』が肩こりからくる頭痛だと考えられます。
緊張型頭痛は、“身体的ストレス”と“精神的ストレス”が原因となって引き起こされる頭痛だといわれています。聞きなれない名前だなと感じた方も多いのではないでしょうか?
“身体的ストレス”の原因は、長時間のデスクワークや睡眠不足、運動不足です。
身体的ストレスと頭痛は、一見因果関係がないように思われるかもしれませんが、身体的ストレスは、神経や筋肉の緊張を高めてしまい、猫背や姿勢のわるさなど継続的な首の筋肉の緊張から、血管が圧迫されて脳に血流が流れにくくなり、痛みを感じさせる物質が生成されることで“頭痛”を引き起こしてしまいます。
また、“精神的ストレス”は不安や悩みなど、もやもやした気持ちから生まれるストレスです。
偏頭痛
よく耳にする偏頭痛とは、頭の片側だけに発作的に痛みが発生する頭痛のことで、『ホルモンの変動』、『ストレス』、『強い音』や『光刺激』など、何らかの作用によって急激に血管が拡張され、その周りにある神経が刺激されることによって引き起こされる頭痛のことです。
ただ「緊張型頭痛」と「偏頭痛」は完全に区別されるものではなく、症状として混在している事も多くあります。
肩こりによる頭痛を治す方法
ストレッチをおこなう
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●ばんざい体操
- ① 両足を肩幅くらいに開いて立ちます。
- ② 両腕を上に真っ直ぐ高く上げます。
- ③ 両腕をゆっくりを下ろします
- ④ これを5回繰り返します。
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●肩甲骨をうごかす体操
- ① 両手をグーにして、肘を畳むようにグーにした手を肩の近くにもって行きます。
- ② そのまま背泳ぎをするように、肘を外側に交互に10回ずつ回します。
肩甲骨を大きく前後に回すことによって、首周りの筋肉がほぐれて血流が良くなるので、パソコン仕事や勉強の合間に取り入れて頂くと有効です。頭をぐるぐる回し過ぎるのは関節面を傷つける可能性があるのでおススメしません。
ツボを押す!頭痛&肩こりに効くツボ
あまり大きな動きをしたくない方やせまい環境の中でお仕事されている方はツボ押しを取り入れてみてください。ツボを押すときはリラックスした状態で、ゆっくり呼吸をしながら行いましょう。
ツボは、ぐりぐりと押すのではなく『ぐーっと』気持ちのいい強さで押すようにしてください。そしてツボを押す時間は長くても5秒くらいにとどめましょう。押し足りない場合は、1回離してからもう一度押すようにしましょう。そうすれば、揉み返しもなく、効果も出やすくなります。
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手三里(てさんり)
ひじを曲げたときにできる横ジワから手首に向かって指3本分のところにあるツボが『手三里』です。両腕にあるツボなので両方ともぐーっと押しましょう。
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合谷(ごうこく)
親指と人差し指の骨が合流するところから少し人差し指側にあるツボが『合谷』です。身体の「気」が集まるツボなので『万能のツボ』とも呼ばれることがあります。
全身に365個あるツボの中でも、最も脳への刺激が伝わりやすいツボだといわれます。
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外関(がいかん)
手の甲と手首のあいだにできるシワの中心から肘へ向かって指3本分のところにあるツボが『外関』です。すこし外側にあります。
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後渓(こうけい)
手を握った時に小指側の側面に深いシワができるとおもいます。小さな山ができる場合もあり、そこが『後渓』です。小指の付け根に向かってぐーっと押しましょう。
整骨院、鍼灸院などの整体施術をとりいれる
実は、肩こりや頭痛が出ていたとしても、痛みを感じる場所がそのままイコールで体の悪い部分だとは限りません。
ストレッチやツボ押しをご紹介しましたが、これらを取り入れても肩こりや頭痛が改善しない場合は、整骨院や鍼灸院で相談してみるのもいいかもしれません。身体の構造をよく知る専門家が、客観的な視点から、肩こりや頭痛の根本的な原因をみつけてくれます。
我慢できないような痛みが現れてしまうと、筋肉や関節を傷つけている危険性もあります。また、痛みが長く続くと交感神経が興奮して余計に痛みが取りづらくなり、セルフケアでは限界がありますので早めの受診をおすすめします。
まとめ
肩こりによる頭痛の治し方として、効果的な4つのツボとストレッチ方法、整体施術をご紹介しました。痛みを取ることももちろん大切ですが、1番いいのは頭痛が起こらないように予防しておくことです。
毎日スマートフォンやパソコンを操作している私たちは、知らず知らずのうちにどうしても悪い姿勢を取ってしまいがちですが、ふと気づいたときに正しい姿勢を心掛けてみてください。
また、肩こりが酷く頭痛を引き起こしてしまったときはぜひ無理をせず、お近くの整骨院や鍼灸院など専門家に相談してみてください。