シワやたるみの原因にも…”頭のこり”を改善するツボ&ほぐし方
「こる」というと、一番最初に「肩」をイメージされた方も多いと思います。しかし、体の筋肉がある場所であればあらゆるところで「こり」は発生するんです。あまり知られていないかもしれませんが、頭皮も実は筋肉でできていて、実はこっている方が意外と多い部分です。
自身ではこっていることに気づきにくいので、美容院のシャンプー台で「頭こってますね」とか、「頭皮が硬いですね」といわれて初めてこりに気づいたかたも多いはず。この記事では、そんな「頭のこり」について原因や悪影響、改善方法をご紹介していきます。
- この記事の目次
頭がこる原因は、「悪い姿勢」「目の酷使」「食いしばり」
頭がこる原因はいろいろありますが頭が凝りやすい方の多くは、目の使いすぎ、強い歯の食いしばり、日頃の姿勢が影響していることが多いです。
私たちの体のなかで、筋肉が多い部分は力が集中すると負荷がかかりやすく、筋肉がこり固まって柔軟性が失われるので痛みや不調がでやすくなります。
筋肉でできている頭皮の場合も、うつむきの悪い姿勢でのスマートフォンの使い過ぎから『首のこり』を引き起こし、それが頭のこりに発展する場合や、目の疲れから頭のこりへとつながります。
また、無意識に歯を食いしばってしまうくせがある方、歯ぎしりをしている方も頭がこりやすいです。
頭のこりにはこんな悪影響が・・・!
白髪や抜け毛など、髪への悪影響
頭から首にかけて凝りを放置していると、頭皮の血流が滞り、汗や皮脂、老廃物などを排泄できず頭の臭いの原因になったり、髪の毛への栄養分も上手く行かなくなったりして、白髪になる恐れが高まります。
さらに、栄養分が行かないということは、育毛のための栄養分がないため、抜け毛の原因にもなる恐れがあります。
しわ・たるみ、顔色が悪くなる
頭がこり、筋肉の柔軟性が失われてしまうと顔の筋肉をリフトアップする力が弱まってしまうので「しわ」や「たるみ」など老化の原因になってしまいます。また、筋肉が硬くなるとリンパや血のめぐりが悪くなってしまうので、顔色がわるくなってしまいます。
頭痛や神経痛を引き起こす
こりがひどくなり放置し続けると、筋肉の柔軟性が低下します。すると、筋肉のまわりにある血管や神経を圧迫し、負荷がかかってしまいます。そ の結果、長時間ずっと締め付けられたような痛みが起こる「緊張型頭痛」や神経を圧迫しピリピリ、チクチク痛む「後頭神経痛」などを引き起こす恐れがあります。
良質な睡眠の妨げや不眠症
頭の筋肉がこっていると、脳がうまくリラックスできない状態になってしまうので、脳がずっと緊張してしまい、睡眠の質が落ちてしまいます。
また、脳や脊髄の保護や、老廃物の排泄・代謝をおこなう『脳脊髄液』という体液を循環させるため、頭の筋肉がポンプの役目をしていますが、頭の筋肉がこるとこの機能が低下してしまいます。
すると、脳の疲れを取ることができず、頭がこってしまい、血流がわるくなり、頭のこりが溜まっていくという悪循環に陥ってしまいます。 また、不眠症になってしまうことでうつに繋がることもあります。
頭のこりに効くマッサージにチャレンジ
まずは頭のこりをチェック!
次のような場合は、頭がこっている可能性があります。
- ・頭皮を5秒ほど押すと、凹んだまま元に戻りにくい。
- ・頭皮を人差し指と親指でつまむと痛みが継続する。
- ・頭皮を押すとズーンと痛い。
- ・頭皮全体を揉み込むと張った感じがする。
- ・頭皮全体を掴み、左右上下に動かしても動きにくい。
マッサージをおこなうときのポイント
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強すぎるマッサージはNG!
マッサージをおこなうときは、『爪を立てない』ことや、『心地よい強さでおこなう』ことが大切です。強い力を入れれば効果があるというわけではないので、自分の気持ちのよい強さでマッサージしましょう。
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お風呂あがりや入浴中のマッサージがおすすめ!
マッサージは、お風呂の中やお風呂上がりに行うのがオススメです。お風呂でからだを温めれば血管が広がりやすく血液の巡回が良い状態です。また、“リラックス神経”とも呼ばれている『副交感神経』が優位な状態なので、効果的にマッサージをおこなうことができます。
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指の“腹”をつかってマッサージを!
優しく、指の腹で頭皮全体を包み込むようにマッサージを行うと、頭皮全体の血行促進につながり、凝り固まった頭皮を和らげることができます。爪を立てないように注意してください。
マッサージの方法
チェックポイントに当てはまっていたという方におすすめのマッサージ方法をご紹介します。
左右の手の親指をそれぞれ右手は右のこめかみに、左手は左のこめかみに置いてください。
残りの4本で頭皮全体を包み、指の腹でマッサージを行います。
頭のこりに効く!おすすめのツボ
攅竹(さんちく)
目の疲れからくる頭のこりにおすすめのツボです。
眉毛の内際で、凹みがあるところが攅竹です。
”眼精疲労”や”まぶたの痙攣”など、目のトラブルを緩和させる働きが期待できます。
親指や人差し指で骨に向かってマッサージしましょう。
グリグリせず10秒~20秒間、ぐーっと押してください。
百会(ひゃくえ)
首のこりからくる頭のこりにおすすめのツボです。
両耳から登場部へ向かう線と顔を左右にわけたときに中心で交わるポイントにあるのが”百会”です。
頭皮の血行をよくしたり、自律神経に働きかけ、頭のこりを和らげます。こちらもグリグリ押すのではなく「ぐーっと」押してください。
天柱(てんちゅう)
首筋の少し外側でうなじの凹み。
自律神経に働きかけ、精神疲労・ストレスといった疲労回復に効果が期待でき、緊張した体を和らげ、頭の凝りを防ぎます。こちらもグリグリせず、ぐーっと押してください
風池(ふうち)
“天柱”から指1本分外側にあるへこみ部分が”風池”です。
凝りや目の疲れに働きかけ、頭の凝りを和らげていきます。両方とも頭を持ち上げるようにぐーっと押してください。目が疲れたときや、お風呂に浸かりながらリラックスしてマッサージしてみてください。
まとめ
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●セルフケアで満足できないときは”鍼灸”の力を借りてみて
セルフマッサージでも十分効果は期待できますが、鍼灸院で『鍼』と『おきゅう』のちからを借りれば、指では届かない筋肉にピンポイントでアプローチができます。
より血流がよくなるので、ほぐれやすく、より効果的な改善が期待できます。自分でマッサージするだけでは効果が見られない方は鍼灸に頼ってみてください。
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●頭のこりを解消すれば、小顔効果も!
筋肉はこりをほぐせば元の位置に戻ろうとしてくれるものです。なので、頭の凝りをほぐすと、頭皮が元の位置に戻ろうとして、必然的に顔の皮膚も持ち上がり、リフトアップ効果が期待できます。
また、血流もよくなるので顔の色ツヤアップするなどの効果も期待できます。とくに頭皮は顔の皮膚とつながっている場所なので、頭の凝りをほぐすことで、顔の印象が変わることも多くあります。
顔がつかれているな…と感じたときは、頭のこりを疑って、ぜひマッサージを試してみてください。