たった20秒でできる♪反り腰を改善するかんたんストレッチ
長時間立っていると腰が痛くなりませんか。 「自分の腰痛は反り腰のせい」と思ったら筋肉をやわらかくしてみましょう。
仕事の休憩時間に1分、寝る前に20秒あればできる簡単ストレッチは、やって損なしです。
- この記事の目次
反り腰ってどんな状態?
正しい姿勢とは立位で横から見た時に耳たぶ、肩峰(※1)、大転子(※2)、外くるぶしのやや前方(外踝)が一直線になることです。
※1 肩峰(けんぽう)
肩の中心。鎖骨を身体の中心側から外側へ辿ったところにある。
※2 大転子(だいてんし)
膝と骨盤をつなぐ足の骨の付け根部分。膝から外側を上に辿ったところにある出っ張ったところ。
それに比べて「反り腰」は、頭部が前方へ突き出て背中が丸くなり腰、腹部が前方に突き出された状態です(反り腰だけでなく猫背にもなっている場合が多いです)。
お腹やお尻の筋肉に負担がかかり続けると、人は無意識に楽になろうとして「反り腰」の姿勢をとってしまうことが多くあります。なぜなら「反り腰」は疼痛緩和肢位(筋肉が痛みを感じにくい関節の角度)だからです。
反り腰 |
= 骨盤が前傾し腰椎(背骨の腰部分)が前に湾曲し過ぎている状態 = 楽になろうとお腹の筋肉を伸ばす姿勢をとっている状態 |
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猫背 |
= 背骨が後ろに湾曲し過ぎている状態 = 楽になろうと背中の筋肉を伸ばす姿勢をとっている状態 |
簡単チェック、あなたは反り腰?
仰向けに寝て床と腰との間に手を入れてみてください。 隙間があれば反り腰です。
ストレッチで目指す!反り腰解消
毎日長時間座っているなど筋肉に負担をかけ過ぎると、血の流れが邪魔され栄養や酸素が十分行き届かない状況になります。本来排出されるべきものも滞ってしまい、痛みが引き起こされていきます。これが筋肉の硬くなった状態です。ストレッチで伸ばして、筋肉をやわらかい状態に戻してあげましょう。
(1)おしりの筋肉をのばすストレッチ
座った状態で片方の足のふくらはぎをもう片方の足の膝に乗せ、上半身を前に倒していきます。おしりの筋肉が伸びていくのを感じますか?
気持ち良いくらい続けてから、反対側の足も同様にします。
腹部の筋肉を伸ばそうと腰と足をつなぐおしりの筋肉が収縮してしまっているので、伸ばして楽にしてあげるストレッチです。
(2)お腹の前面の筋肉をのばすストレッチ
うつぶせに寝て、上半身を反らしていきます。お腹の筋肉が伸びていくのを感じますか?
痛みが出るなら無理しないようにしてください。
(3)お腹の横面の筋肉をのばすストレッチ
真っ直ぐに立って、手を上げます。斜め後方へ身体をひねっていきます。お腹の横側の筋肉が伸びていくのを感じますか?
反対側も同様にします。
筋肉には上と下に付け根「起始」「停止」があり、その2点の距離が短くなると痛みが出る作りになっています。
「起始」「停止」の距離を伸ばすことがストレッチしているときの状態です。 痛みが出る状態の反対をするわけですね。
ちなみに「反り腰」の人は仰向きに寝ると痛みを感じることがありますが、仰向きの状態は背中の筋肉の起始と停止が近づいている状態になり痛みが出てしまうのです。その時は膝を曲げると筋肉が伸ばされるので楽に休めますよ。 痛みが出る状態の反対をするわけですね。
反り腰になる原因
お腹やお尻の筋肉にとって、まっすぐ立っている姿勢はわりと楽な状態ですが「座った状態」や「中腰」は負担のかかった状態です。
この硬く、痛みの出る筋肉の状態が続くことが「反り腰」の原因といえます。
座った姿勢
お尻の筋肉が上半身の体重と椅子の間に挟まれて圧迫された状態です。 圧迫されると血の流れが邪魔されて筋肉が硬くなることにつながってしまいます。
中腰の姿勢
頭が重力に引っ張られて前に行きすぎないように支えている状態です。 頭は実はボーリングの玉ほど重いもの。それを前に落とさないように腰の筋肉で後ろから引っ張っているので、筋肉を酷使し疲れさせて硬くしてしまいます。
軽度の「反り腰」なら痛みも少なく気にせず過ごしてしまうかも知れませんが、身体からのSOSです。
痛みだけでなく、姿勢が悪いせいで実年齢より高齢に見られるなど損することばかりなので、ストレッチでやわらか筋肉を目指しましょう。
痛みが強かったり、ストレッチの効果を感じにくいなど自分でうまく筋肉をやわらかくできない場合は、整骨院や整体など施術所へ相談すると良いですよ。